【重要】BlueTridentセンサーの取扱(長期保管)について

BlueTridentセンサーは小型のリチウムイオン電池が搭載されています。 リチウムイオン電池とは、二次電池(繰り返し充放電が可能な電池)の一種で、リチウムイオンが電池内を移動することで充放電を行う電池です。 充電池は繰り返し使用し、充電回数を重ねることで徐々に劣化しますが、取り扱い方法を守って使用すれば劣化を急激に促進することはありません。 劣化を早めてしまう大きな原因として、以下のことが考えられます。

①過充電・過放電

過充電とは、電池の容量が100%を超えてもさらにエネルギーを詰め込もうと充電してしまう状態のことをいいます。
過充電してしまうと電池の正極が許容量を上回るほどのリチウムイオンを放出してしまい、電池内の状態が不安定になることで劣化が進行しやすくなります。
一方、過放電とは、電池の容量が0%を表示している状態からさらにエネルギーを取り出そうと放電してしまう状態のことをいいます。
リチウムイオン電池には「自己放電」という特性があり、使用していない状態でも電池の容量は徐々に減ってしまいます。
過放電の状態が長く続くと、電池の負極に用いられている銅箔が溶け劣化を促し、最終的には充電できない状態にまでなってしまいます。

②高温状態

電池温度が高いことも劣化を加速させる要因となります。
一般的に化学反応は、温度が高いほど反応速度が上がります。
電池においても温度が高くなるほど化学反応が活発になり、その結果内部のリチウムイオンが減少することで劣化につながってしまいます。
炎天下など高温環境下での操作は、電池自体やセンサー本体の温度を高くし、電池の劣化を促進するだけでなく、最悪の場合発火や爆発につながる危険性もあります。

リチウムイオン電池の劣化および故障を防止するための対策

  • 充電が完了したら、早めに充電機器から外す(約1.5時間で満充電)
  • 長期間使用しない場合は、90~70%程度充電してから保管する
  • 適切な温度・湿度範囲で使用、保管をする(適用温度:0℃~37℃)

※ リチウムイオン電池の劣化・故障を予防し、安心安全に使用するためには定期的な点検および使用がとても大切です!BlueTridentセンサーの連続使用は約12時間です。
1~2カ月に1回程度はリチウムイオン電池の状態や使用状況を確認し適切に充電を行うようにしてください。過放電が続くと再充電できなくなる可能性があります。
また、互換性の無い充電器およびケーブルを用いての充電は絶対におやめください。故障の原因となり、一切の保証が出来かねます。

Capture.U 1.4.1およびFirmware 10.3

Capture.U 1.4.1より「Hibernation mode」機能が追加されました。
この機能はリチウムイオン電池の放電を極力抑える機能となり、長期保管をされる際は、必ずこの機能を有効にした状態で、保管してください。
保管する際は、上述のようにバッテリーは90%~70%に充電した状態で保管するようにしてください。 この設定は、アプリおよびDesktop Appの両方で可能です。
※但し、Hibernation modeは1~1.5カ月程度の期間保管で有効となりますので、それ以上の期間の保管の際は、1~1.5カ月以内に再充電を必ず行ってください。
再充電を行うとセンサーは自動的に通常モードに切り替わりますので、再保管の際は再度「Hibernation mode」に設定を切り替えて保管してください。

※「Hibernation mode」の有効化は、BlueTridentセンサーを「Firmware 10.3」以降にアップデートする必要があります。 Capture.U 1.4.1にアプリをアップデート後、同じくPC側のCapture.U 1.4.1 Desktop Appをダウンロード/インストールして頂き、全てのセンサーのファームウェアアップデートを実施してください。

【参考サイト】

https://help.vicon.com/space/IMU

https://www.vicon.com/software/captureu/?section=downloads

【参考動画】

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